平成30年秋の外国人叙勲受章者決定

平成30年11月12日

2018年11月3日,日本政府は,平成30年秋の外国人叙勲受賞者を発表し,この中でベラルーシ人民芸術家でベラルーシ国立舞踊学校教諭のクララ・マリシェヴァ氏への叙勲が公表されました。同氏は,日本のバレエ界の発展と,日本とベラルーシ間の友好親善への寄与が認められ,今回旭日双光章を受章することとなりました。マリシェヴァ氏は,ベラルーシ共和国から初の叙勲受章者となりました。なお勲章・勲記伝達式は,2019年初めを予定しています。

*       *       *

クララ・マリシェヴァ Malysheva Klara Nikolaevna

klara malysheva クララ・マリシェヴァ氏は,ミンスク舞踊学校(現:ベラルーシ国立舞踊学校)芸術監督として,ベラルーシ人やロシア人のみならず,日本人を含む多くの外国人ダンサーの育成にも長年にわたり携わっています。同舞踊学校で同氏がこれまで直接指導した日本人留学生は約40名にのぼり,それら留学生の中には,各国の劇場でプロとして活躍したり,帰国後に日本でバレエ教室を開設したりと,バレエの専門家として活躍する者が多数含まれています。近年,ベラルーシ国立舞踊学校の留学生はベラルーシの在留邦人数の一割強を常に占めており,バレエ留学は両国間の人的交流において大きな役割を果たしています。

一方でマリシェヴァ氏は,1989年から17年間にわたって毎年日本に招へいされ,日本各地のバレエ学校の延べ1,000人にのぼる生徒たちを対象に,最長1か月のワークショップを実施してきました。さらにワークショップの傍ら,公演も行い,ワークショップ参加者用の舞台演出にも携わるなど,日本国内におけるバレエ振興のために活発に活動してきました。長年にわたるこうした同氏の地道な努力は,日本におけるバレエの裾野を広げることに大きく寄与しました。

以上のように,マリシェヴァ氏の活動は,日本のバレエ界発展に貢献するとともに,芸術分野での二国間関係の一層の発展のみならず,両国の相互理解・友好親善全体にも資すると評価されています。

*       *       *

在ベラルーシ日本国大使館