ゴシケーヴィチ生誕200年記念行事

平成26年3月1日

実施結果

I.A. ゴシケーヴィチ生誕200年 2014年は現在のベラルーシ出身で初代駐日ロシア帝国領事を務め,世界初の本格的な和露辞典を出版した東洋学者, ヨシフ・ゴシケーヴィチ生誕200周年に当たります。


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周年記念行事(2014年)

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ゴシケーヴィチ生誕200年記念国際移動展(ミンスク市・ベラルーシ国立歴史博物館)

ミンスク市のベラルーシ国立歴史博物館で3月20日から5月20日の2カ月にわたり、国際移動展『ヨシフ・ゴシケーヴィチ~外交官・学者・東洋研究者』が開催されました。この移動展は,ベラルーシ人で帝政ロシアの初代駐日領事を務め,世界初の本格的な和露辞典を刊行したヨシフ・ゴシケーヴィチの生誕200年を記念する、ベラルーシで最初のイベントとなりました。

3月20日に開催されたオープニングは,ミンスク市第5番児童音楽学校の生徒と教師による日本とベラルーシの楽曲演奏で幕を開けました。式典冒頭に開会の挨拶を行った三森重弘・駐ベラルーシ日本国大使は,記念行事の一環として予定される国際学術会議参加の目的でベラルーシを訪れた、倉田有佳・ロシア極東連邦総合大学函館校准教授を紹介しました。この他,主催者を代表して,この移動展準備の指揮を執ったコルィマゴ・ベラルーシ共和国国立歴史博物館副館長が展示概要を説明したほか,同博物館の総合パートナーであるジャパン・タバコ・インターナショナル(JTI)社のチュリツキー広報マネジャー,ボンダレンコ・在ベラルーシ・ロシア大使館上級参事官,クラフチェンコ元駐日特命全権ベラルーシ大使,ミンスク市のセルジュク・ニコライ・ヤポンスキー(「日本のニコライ」)教会主任司祭らが挨拶を行いました。

会場には、写真や文章でゴシケーヴィチの人生を紹介するパネルと,当時の書斎や服飾を再現したコーナー,キリスト教会の装飾品,ゴシケーヴィチの著書『日本語の起源』,グロドノ州オストロヴェツ州に設置されているゴシケーヴィチ胸像のレプリカ,日本の着物や伝統工芸品などが展示されました。またポーランド・クラコフ市の写真史博物館からは,19世紀末の日本を記録した写真のコレクションが提供されました。中でも当時の箱館(現函館)を写したパノラマ写真は目を引きました。

期間中,同移動展にはのべ11,340名が来場し,ガイドツアーも多数行われました。5月17日には恒例となった年に一度の「国際博物館デー」も実施され,ゴシケーヴィチ移動展関連イベントとして書道のワークショップも行われました。移動展はミンスクの後,6月にはロシア・サンクトペテルブルクへと会場を移し,さらに秋にはユネスコ本部(フランス・パリ),函館市で開催される予定です。

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第3回ゴシケーヴィチ生誕200周年記念国際学術会議(ミンスク市,ベラルーシ国立大学国際関係学部)

3月21日,ベラルーシ国立大学国際関係学部にて,ゴシケーヴィチ生誕200年記念国際学術会議が開催されました。ベラルーシでのゴシケーヴィチ記念学会は,1995年,2002年に続き,今回で3回目の開催となりました。

会議冒頭には,アブラメイコ・ベラルーシ国立大学学長,三森重弘・駐ベラルーシ日本国大使をはじめ,アムブラゼヴィチ・ベラルーシ共和国ユネスコ国内委員会担当書記,ボンダレンコ・在ベラルーシ・ロシア大使館上級参事官,スヴィロ・オストロヴェツ地区副区長が開会の辞を述べました。

参加者は合計12名で,ベラルーシ国外から参加したロシア・サンクトペテルブルクのニコライ・ニコラエフ国立図書館希少図書部長,函館市の倉田有佳・ロシア極東連邦総合大学函館校准教授も発表を行いました。

会議ではゴシケーヴィチの生誕など履歴に関する事実や,ロシア領事を務めた函館時代の活動,日本や中国,その他の極東諸国の研究者としての活動などのテーマが議論されました。このほか,日本・ベラルーシ関係,ベラルーシにおける日本語教育のこれまでの経緯や展望についても話が及びました。

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在ベラルーシ日本国大使館「日本紹介展」(グロドノ州オストロヴェツ地区)

グロドノ州オストロヴェツ地区では、3月21日より1カ月以上にわたって「日本紹介展」が開催されました。「日本紹介展」は在ベラルーシ日本国大使館がベラルーシ各地で実施していますが,71回目となった今回は,ゴシケーヴィチ生誕200周年を記念し,ゴシケーヴィチがロシア帝国外務省を退官後,晩年を過ごした土地マリのあるオストロヴェツ地区で開催する運びとなりました。展示はオストロヴェツ地区内の図書館を総括する組織である「中央図書館システム」が受け入れ機関となり,オストロヴェツ市の中央図書館を会場として行われました。また期間中1日のみ,ゴシケーヴィチの屋敷があったマリ村の文化会館に場所を替えて展示が行われました。オストロヴェツ地区中央図書館およびマリ村文化会館内の図書館には,常設でゴシケーヴィチ記念コーナーが設けられており,地元住民にゴシケーヴィチの業績を紹介しています。期間中はオストロヴェツ市内,地区内各集落から集団で訪れた学童を中心に,1,000名を超える来場者が人形や着物,日本食見本などの展示品を見学しました。

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ゴシケーヴィチ生誕200年記念国際学術会議(ミンスク州ウズダ市,第2番中等学校)

4月5日,ミンスク州ウズダ市の第2番中等学校にて,ゴシケーヴィチ生誕200年を記念する国際学術会議が開催されました。この会議はミンスク州学習教授法センターの企画によるもので,ベラルーシ国立大学歴史学部との共催で実施されました。

主催者を代表して,ヤンコフスカヤ・ミンスク州学習教授法センター所長,プロホロフ・ベラルーシ国立大学歴史学部副学部長が開会の挨拶を行いました。会議ではベラルーシ国立大学歴史学部のコシェレフ教授,クラスーリン助教授,ミンスク市の日本文化情報センターから辰巳雅子代表,国立歴史文書館のヴルブレフスキー氏,ニコライ・ヤポンスキー(「日本のニコライ」)教会のセルジュク主任司祭らが発表を行いました。また,会場となったウズダ第2番中等学校からは8年生の生徒が会議に先立って同校で実施されたゴシケーヴィチ関連行事の様子などを報告しました。

会場には関連書籍や文書の写しなどを集めた展示が行われたほか,生徒らによる折り紙の作品なども多数飾られました。また,会議後には学校敷地内での記念植樹も行われました。ウズダ第2番中等学校のホームページには,ベラルーシ出身の偉人を顕彰するバーチャル博物館が開設されており,ゴシケーヴィチについても資料が公開される予定です。

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ゴシケーヴィチ生誕200年記念国際移動展(ロシア・サンクトペテルブルク市、国立サンクトペテルブルク史博物館分館ルミャンツェフ邸)

5月末までベラルーシのミンスク市で実施されていた国際移動展『ヨシフ・ゴシケーヴィチ~外交官・学者・東洋研究者』は,ロシアのサンクトペテルブルク市に会場を移し、6月中旬から1カ月余りにわたって開催されました。6月19日のオープニングでは,山村嘉宏在サンクトペテルブルク日本国総領事をはじめ,在ロシア・ベラルーシ共和国大使館サンクトペテルブルク支部やベラルーシ共和国国立歴史博物館,国立サンクトペテルブルク史博物館,サンクトペテルブルク露日友好協会などの代表が開会の辞を述べました。ロシアのマスコミ関係者の他,北海道新聞モスクワ支局からもオープニングの取材に記者が訪れました。

ミンスクで展示されたゴシケーヴィチの業績を写真とテキストで紹介するパネルや当時のインテリアを再現したコーナーのほか,サンクトペテルブルクでは、ゴシケーヴィチの刊行した世界初の本格的な和露辞典『和魯通言比考』も展示されました。また,この移動展を提供したベラルーシの文化を紹介する展示も設けられました。移動展はこの後,9月にはユネスコ本部(フランス・パリ),さらに函館市へと場所を移して開催されます。

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ゴシケーヴィチ生誕200年記念国際移動展(フランス・パリ市、UNESCO本部)

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ゴシケーヴィチ生誕200年記念国際移動展(函館市、函館市地域交流まちづくりセンター)

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