日本文化フェスティバル「ベラルーシにおける日本の秋2016」:実施報告

平成28年12月28日

ベラルーシにおける日本の秋2016:実施行事

 

邦楽コンサート

japanesemusic japanesemusic

2016年の「ベラルーシにおける日本の秋」は,9月14日・15日の両日,モロジェチノ市とミンスク市で行われた邦楽コンサートで開幕しました。出演は日本の尺八奏者で作曲家でもある入江要介氏と,生田流筝曲師範,入江歌邦氏で,要介氏は三回目,歌邦氏は初めてのベラルーシ来訪となり,親子共演が実現しました。初日のコンサートは2016年ベラルーシの「文化首都」に選ばれたモロジェチノ市の国立音楽専門学校で行われ,同校は昨年に引き続き入江氏のコンサート会場となりました。冒頭,第四回を迎えた「ベラルーシにおける日本の秋」開幕に当たり,德永博基・駐ベラルーシ日本国大使とベラルーシ共和国功労芸術家の称号をもつソロコ校長が来場者への挨拶を行いました。コンサートでは尺八と箏のソロにより,古典曲や入江要介氏の自作曲が演奏されたほか,合奏曲も披露されました。二日目に行われたミンスク市のイベントスペース「CECH」でのコンサートには,会場から溢れるほどの人が集まり,中には三年連続で入江氏のコンサートに訪れたという来場者もいました。曲の合間には尺八や箏の特徴が解説されたほか,終了後には箏に触って音を出してみる音楽ファンの姿も見られました。

» 行事内容詳細(ロシア語)

 

 

» 行事一覧に戻る

*   *   *

忍術レクチャー/セミナー

bujinkan bujinkan

2016年9月24日,ミンスク市の国立現代芸術センターにて,「忍術~中世日本の文化・軍事・精神遺産」と題したレクチャーが行われました。レクチャーはブレスト市で忍術を研究し,その普及を行う団体「武神館」(ぶじんかん)の主催で行われ,「武神館」ウクライナ支部道場の創設者で支部長のワレーリー・モモト氏が講師を務めました。モモト氏のレクチャーには忍術を学ぶ「武神館」メンバーが近隣諸国からも集まった他,一般の日本文化愛好者も参加しました。翌25日には同じくモモト氏の指導の下,経験者を対象としたセミナーが行われ,二日間にわたるイベントが終了しました。ブレストの「武神館」は,10月1日には地元ブレスト市でのイベントも実施しています。

» 行事内容詳細(ロシア語)

 

 

» 行事一覧に戻る

*   *   *

現代日本映画週間

filmfestival filmfestival

2016年9月27日から10月1日の5日間,ミンスク市の映画館「ポベーダ POBEDA」にて,恒例となった国際交流基金主催の日本映画上映会が実施されました。今回の上映会では,オープニングに上映された『江ノ島プリズム』(2013年吉田康弘監督)から最終日のアニメ作品『たまこラブストーリー』(2014年山田尚子監督)まで,青春や恋愛をテーマとした2012~2015年の5作品が紹介され,連日多数の来場者を集めました。また,上映会期間中会場ロビーでは,日本文化センター「葉隠」による絵手紙と墨絵の作品が展示されました。

» 行事内容詳細(ロシア語)

 

 

» 行事一覧に戻る

*   *   *

OldAudioFest

oldaudiofest oldaudiofest
©dbnfkbr

2016年9月29日,ミンスク市内のロッククラブ「TNT」にて,「OldAudioFest」が行われました。「OldAudioFest」は,古いオーディオ機器(ラジカセ)愛好者がコレクションを持ち寄って展示するイベントで,特に日本製のラジカセが中心となっています。5回目を迎えたフェスティバルは初めて「ベラルーシにおける日本の秋」の一行事として行われ,国内のみならず近隣諸国からも熱心なファンが集まり,音の大きさや外観,サイズなどを競う各種コンクールも行われました。集まったラジカセは1973年から1990年代初頭までの製品で,全て作動に問題なし,とのことです。

» 行事内容詳細(ロシア語)

 

 

» 行事一覧に戻る

*   *   *

刀と茶の道

brest brest 

2016年10月1日,ブレスト市の「5月1日文化休息公園」にて,「刀と茶の道」と題したイベントが行われました。このイベントは忍術を中心に日本の武道の伝統を研究するクラブ「武神館」と,東洋クラブ「茶館」が主催したもので,2015年に続けて二回目の開催となりました。冒頭,児童を含む「武神館」メンバーによるデモンストレーション(演武)が行われ,続けて来場者はメンバーによる体験教室や,公園敷地にある「茶館」内での抹茶の試飲に参加しました。また,希望者は国際交流基金より提供された新海誠監督のアニメ作品『星のこえ』『言の葉の庭』を鑑賞しました。

» 行事内容詳細(ロシア語)

 

 

» 行事一覧に戻る

*   *   *

国際空手トーナメント「Sanker Cup」

 sankercup

2016年10月8日,ミンスク市の「ミンスク・アレーナ」自転車競技場にて,第12回国際空手トーナメント「ミンスクオープン・SANKER CUP 2016」が行われました。このトーナメントはミンスク空手連盟(MFK)が主催する競技会で,「ベラルーシにおける日本の秋」の行事としては三回目となりました。今回のSANKER CUPは,空手が2020年東京大会からオリンピック種目に決定したことを受けての実施となり,オープニングには德永博基駐ベラルーシ日本国大使も参加しました。大会にはベラルーシ国内,ロシア,ウクライナ,カザフスタン,バルト諸国など旧ソ連諸国のほか,イスラエル,イランなど約500名の選手が参加しました。競技の結果,メダル数ではロシアが最多の105個,ウクライナが43個,ベラルーシチームは33個で第三位という成績を収めました。

» 行事内容詳細(ロシア語)

 

 

» 行事一覧に戻る

*   *   *

ポップカルチャーフェスティバル「HIGAN」

higan higan

10月8・9日の二日間,ミンスク市のコンサートホール「ミンスク」にて,第11回ポップカルチャーフェスティバル「HIGAN」が開催されました。「HIGAN」は日本のほか,韓国や中国といった東アジアのアニメやポップ音楽,ゲームなどを扱うもので,各種コスプレのほか,カラオケ,ダンスなどが披露され,近隣諸国からも参加者・来場者を集める人気イベントです。在ベラルーシ日本国大使館は2015年に引き続き,日本語の楽曲を対象とする「Jカラオケ」及び生バンドのついた歌唱を競う「Jライブ」の両部門に審査員として参加し,表彰を行いました。また,会場ロビーにはファンによるコミック画やフィギュアなどの展示も行われ,日本を訪れた際の作品を集めた「日本,リュックサック」と題した写真コーナー(アレクサンドラ・カミンスカヤ氏撮影)も人気を集めていました。

» 行事内容詳細(ロシア語)

 

 

» 行事一覧に戻る

*   *   *

書道ワークショップ

calligraphy calligraphy 

2016年10月16・17の両日,ミンスク市の文学者会館にある日本文化センター「葉隠」において,書道のワークショップが行われました。書道ワークショップは在ベラルーシ日本国大使館が「葉隠」との共催で行われ,ロシア・モスクワ在住の書道師範,石嶋かおり氏を招いての三回目の実施となりました。ワークショップは各15名程度のグループで合計4回行われ,うち2回は日本語学習者を対象として参加者を募りました。各ワークショップでは冒頭,書道で使う墨がどのように作られるかをビデオで紹介した後,講師による書道の実演がありました。参加者はその後,「和」「永」などの漢字を一画ずつ練習し,はね,はらいなど基本的な部分の筆遣いを学び,最後に文字全体を書いてワークショップを終えました。

» 行事内容詳細(ロシア語)

 

 

» 行事一覧に戻る

*   *   *

俳句ワークショップ

haiku haiku

2016年10月22日と11月13日の二回に亘り,ミンスク市の文学者会館にある日本文化センター「葉隠」において俳句のワークショップが行われました。講師には趣味で俳句を詠み,ロシア・モスクワで行われた俳句コンクールでも入賞歴のあるカチェリーナ・エローシナ氏が招かれました。エローシナ氏は,ロシア語に訳された古典的な作品から現代ロシア人による作品まで,さまざまな俳句をロシア語で紹介し,その伝統と特徴を解説しました。その後,各参加者は,与えられた三つのテーマから一つを選んで自分でロシア語の俳句をつくり,講師のコメントを受けました。少数の例外を除き,大半の参加者は俳句を詠むのは初めてでしたが,積極的に作品を発表しており,実施後のアンケートでも多数が「今後俳句づくりを続けたい」と回答していました。

» 行事内容詳細(ロシア語)

 

 

» 行事一覧に戻る

*   *   *

茶道紹介行事

teaceremony teaceremony 

2016年11月6日,ミンスク市の国立現代芸術センターで,日本の茶道を紹介する行事が行われました。点前はベラルーシ訪問が3回目となった裏千家教授の桂裕子氏が行い,アシスタントの半東役は翌7日に着物文化レクチャーを行った染色・絹文化研究家の富澤輝実子氏が務めました。茶席は計4回設けられ,初回の冒頭,今回の行事の共催団体でもある日本文化センター「葉隠」のスヴャトスラフ・ガエフスキー理事長に対する平成28年度の外務大臣表彰式が行われました。 今回の点前は外国人のために考案された立礼(りゅうれい)で行われ,ガエフスキー氏が各動作の意味や茶道の基本精神,茶室のしつらえなどについて来場者に説明しました。また,会場の一角には扇子や古袱紗,干菓子の材料などが展示されたほか,来場者全員に茶菓子と抹茶が配られ,それぞれその味や香りを楽しみました。

» 行事内容詳細(ロシア語)

 

 

» 行事一覧に戻る

*   *   *

着物文化レクチャー

kimono kimono

2016年11月7日,前日の茶道紹介行事に引き続き,ミンスクの国立現代美術センターで日本の伝統衣装・着物に関するレクチャーが行われました。講師は染色・絹文化研究家の富澤輝実子氏で,これが三度目のベラルーシ訪問となりました。レクチャーでは,正月などの年中行事や,初宮参り,七五三,成人式といった通過儀礼の伝統について,現代日本において着物が着られる場面として解説されました。それぞれの行事の様子がスライド画像で紹介されたほか,会場に展示された数点の着物や実物モデルも見ることができ,レクチャー終了後は多くの参加者が展示された着物に近寄って興味深く観察していました。

» 行事内容詳細(ロシア語)

 

 

» 行事一覧に戻る

*   *   *

ピアノコンサート

piano piano

2016年11月10・11日の二日間,日本のコンポーザーピアニスト中村天平氏のコンサートがミンスクとグロドノで行われました。中村氏のベラルーシ来訪は昨年に続き二回目となり,同氏四枚目となった最新アルバム「The Vortex」の収録作品を含むプログラムが演奏されました。ミンスク市ではベラルーシ国立音楽アカデミーが共催機関となり,コンサートに先立って同アカデミーピアノ科学生との交流会も実施され,中村氏のリクエストに応えて学生が即興演奏や自作曲を演奏する一幕もありました。翌日はグロドノ国立音楽専門学校が会場となり,アンコールではコンサート前に訪れた市内の教会の鐘の音に曲想を得た即興演奏が披露されました。満員となった両会場とも,コンサート終了後には多数の来場者が中村氏を囲み,順番に質問をしたり記念撮影をする光景が見られました。

» 行事内容詳細(ロシア語)

 

 

» 行事一覧に戻る

*   *   *

スポチャン国内トーナメント

spochan 

2016年11月19日,ミンスク市の共和国ハンドボール・オリンピック選手養成センターにて,スポチャン(スポーツチャンバラ)の第四回ベラルーシオープンカップ競技会が開催されました。ベラルーシスポチャン連盟主催の同競技会には,ベラルーシ国内8都市から10チーム,合計112名の選手が参加しました。競技会は小太刀,長剣,盾小太刀,二刀といった各種目で九つの年齢別カテゴリーに分かれて行われ,それぞれチームと個人のタイトルが争われました。スポチャンは年齢や性別に関わらず手軽に始められるスポーツとしてベラルーシ国内でも人気が出てきており,この大会に先立って行われた東京での世界選手権にはベラルーシチームが初めて参加し,1名入賞という成績を収めています。

» 行事内容詳細(ロシア語)

 

 

» 行事一覧に戻る

*   *   *

ベラルーシ・日本の音楽コンサート

concert concert 

2016年11月22日,ミンスク市の第5番児童音楽芸術学校にて,同校の主催する「ベラルーシ・日本~国境を越えた音楽」と題したコンサートが開催されました。冒頭,カルポヴァ校長に続き,在ベラルーシ日本国大使館を代表して德永博基・駐ベラルーシ日本国大使が出演者と来場者への挨拶を行いました。コンサートでは同学校で学ぶ生徒と教師たちが,ベラルーシや日本の楽曲をピアノやバイオリン,管楽器,バラライカなど民族楽器のソロや合奏で紹介しました。最後に登場した合唱団「Kantirena」は,二曲の合唱曲を日本語で披露し,盛んな拍手を浴びていました。

» 行事内容詳細(ロシア語)

 

 

 

» 行事一覧に戻る

ベラルーシにおける
日本の秋

ベラルーシにおける日本の秋2016 2016年 行事一覧
ベラルーシにおける日本の秋